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WE ARE BORN

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【『オアシス』20周年記念盤 日本最速先行試聴会】レポート (再掲)

 

【『オアシス』20周年記念盤 日本最速先行試聴会】レポート
日時:2014年4月29日18:00~20:00
場所:SONY MUSIC STUDIO TOKYO
MC:サッシャ
ゲスト:妹沢奈美(音楽ジャーナリスト)


 ※oasisのドキュメンタリー映画『OASIS:SUPERSONIC』の公開記念に再掲載します。

オアシス 20周年記念 デラックス・エディション(完全生産限定盤)

オアシス 20周年記念 デラックス・エディション(完全生産限定盤)

 

 

*『オアシス』20周年記念盤発売を記念した、先行試聴会。普段、アーティストがレコーディングをやっているスタジオ。中にいるのは、MCとゲスト、数名のスタッフの他、応募して集められた20名弱のオアシスファンのみ。
下は18歳、上は50代、デビュー当時からのファンから、ベスト盤でオアシスにハマった新しいファンまで、様々な年齢の男女が入り交じっています。共通点は「オアシスが好き!」というそれ一つだけ!
妹沢さんがデラックス盤から選んだ曲を聴きながら、裏話を聞いていく形式。

サッシャ(以下サ)「我々先に聴かせていただいたんですが、びっくりしましたね。
 リアムの声がこもってる!」
妹沢(以下妹)「ねえ。今までこもってるなんて思わなかったけど、昔はほかの音にまぎれていた声が立ってるから」
サ「これ、凄い。リアムがマイクの前で立って、歌っている感じがしますね!」
妹「今回思ったのは、トニー・マッキャロルのドラムってインディー感があっていいなと思った。下手なだけじゃなくてね」

◆"WHATEVER"ストリングスバージョン
サ「マニアック!」
妹「初めて聴いた時、泣いてしまった。ノエル、これ聴いた時うれしかったろうなあって。
 泣かせようと思ったの。」
妹「マーク・コイル(※1stのプロデューサー。メンバーから絶大な信頼を得ていた)がテープでえいってとったものなんですって」
サ「最後に日本のおみこしのワッショイが入ってるの気づいた?」
よく聞くと、曲の最後におみこしを担ぐ「ワッショイ!」という声が入っている…!
妹「わーって言ってるだけだと思ってた」
(試聴後)
涙を流す人がチラホラと…
妹「ねえー、泣いちゃうでしょう?w」

◆"SUPERSONIC"
再発レコードの話。ロゴが"CRIATION"ではなく、"big brother"に!

◆"GIGGY'S DINNER"
サ「ディナーじゃなくダイナー(笑)まだそのままなんですけどね」

◆"SLIDE AWAY"
妹「キャンペーン名の"CHASING THE SUN"が入っている。初期はsunが入る歌詞が多くて、彼はとてもつらい環境で育って、音楽にたすけられたから。sunはノエルにとっての音楽なのかなって。これをテーマにライナーノーツを書いたから、読んでくださーい」
「マーク・コイル曰く、ノエルは一回しか歌わないが、その一回でリアムは抑揚まで全部覚える。兄弟ならではの奇跡」
(試聴後)
サ「改めてノエルってギターが好きだよね。どんだけダブ入れるんだっていう!」

◆"(IT’S GOOD) TO BE FREE"
オーウェンがツアー中アメリカに呼ばれて録った。ノエルがリアムと喧嘩して雲隠れしてた事件の時。なんとか探し出して録った。

◆"SAD SONG"(WHATEVERのC/W)
モーニング・グローリーの雰囲気

◆"LIVE FOREVER"パリでのインストアライブ(!)
信じられないことに、パリのレコード店でインストアライブをやっていた。
兄「this song's called "live forever"」
弟「this song's called "live forever"」
兄「this song's called "live forever"」
弟「this song's called "live forever"」
なんと!オーウェンが切った、ノエルのギターのイントロが聴ける!


◆"CIGARETTES&ALCOHOL"
妹「最初リアムはにゃーなんて言ってなかった。リアムの歌い方が確立された、転換となる曲。シャァアアイインと歌い始めた時、ノエルはとても驚いたそう。
 マーク曰く、その頃の兄弟はとても仲が良かったんですって。ノエルはとてもリアムをかわいがっていたし、リアムはお兄ちゃんが大好きだったよーって。リアムはねえ、兄貴をとても尊敬していたのよね。
 初期はとても素直に歌っていたリアム。その彼がこのオアシス節っていう歌い方になったのは、リアムが兄の曲を届けたくてどんどん作り上げていったの。大好きなお兄ちゃんの歌をもっとうまく歌いたくて、リアムはうまくなった」

◆"STRANGE THINGS"
デビュー直前に作っていたデモテープ収録曲。
妹「私、オアシスはマンチェスターのバンドなのに、マッドチェスターの雰囲気がないなって思ってたけど、これには」
サ「マッドチェスターの雰囲気がある」
リアムの歌い方がとても幼くて素直。初期のリアムの歌い方を伺い知れる貴重な音源。

◆"MARRIED WITH CHILDREN"
妹「マーク・コイルが一番好きな曲。実はマーク・コイルの寝室でとったの。デモみたいな音源で、それをわざと残してる。彼が見せたかったそのころのオアシスの全てが詰まっているんですよね」

◆"HALF THE WORLD AWAY"
妹「初来日時に日本のホテルで録音したのが数ある中で最初のver。これね、oasis史が変わる出来事ですよね。(今まではノエルが失踪したアメリカツアー中の辛さを歌った曲と言われていたため)
 マーク・コイル曰く、生まれたての赤ちゃんみたいにきれいな状態、ですって」



ここからは、曲ごとでまとめられない秘蔵の裏話をご紹介。
◎『MORNING GLORY』ジャパンツアー時の取材
妹「私が『rock'n on』にいた頃、通訳として当時の編集長の増井修さんに同行してたのね。
 部屋に行ったら、ノエルとギグジーとアラン・ホワイトがフットボールして遊んでて。リアムはどこって聞いたら"部屋で泣いてる"って」
サ「部屋で泣いてる!?」
妹「私も又聞きだから正確ではないかもしれないけど、スタッフに聞いたら"お兄ちゃんと喧嘩した"んですって(笑)」
サ「えっお兄ちゃんと喧嘩して泣いてたの?いい大人が!?」
妹「それで、廊下にボーンヘッドがいて…。その頃、私は若かったから"あっボーンヘッドだ!"って言っちゃったの。そしたら、ボーンヘッドは"そうだよ、ボーンヘッドだよ"ってハグしてくれたの…!」
ボーンヘッド!さすがoasis一の紳士…!
妹「部屋に入ったら、リアムは大音量でジョン・レノンを聴きながらむっつりした顔でじっと聴いてたの。
 それで、増井さんが"君の声はジョン・ライドンイアン・ブラウンを混ぜて割った感じだね。"って言ったら、リアムは"俺はイアン・ブラウンほど音痴じゃねえ"って」
セカンドアルバムのレコーディング中に、ノエルとリアムが喧嘩になり、リアムが殴りかかって来たので、ノエルはクリケットバットで応戦して窓から逃げたという話がありましたね。スタッフが発見したら、リアムは座り込んで泣いていたと。
ノエルは他のスタッフの車に乗り込み「俺を守ってくれ」と言っていたそう。
他のオアシス伝説と同様、真偽のほどは不明です。

◎ノエルがラジオのゲストで来てくれた時の話
サ「俺、大ファンだからCD持っていってて、サインくださいって言いたかったんだけど、言えなくなっちゃってさ。そしたら、ノエルが自分から"サインほしいんだろ?"って言って、サインしてくれたの。
 もうそれ以来、俺はノエル派!リアムとノエルが喧嘩しても、絶対ノエルの味方!w」

◎2005年サマソニ、オアシス遅延事件の真相は?
妹「2005年のサマソニに来た人~!」
パラパラと上がる手。
妹「これね、司会として現場にいたサッシャさんに真相を聞いてみましょう」
サ「今までの仮説はですね、
  1.兄弟で喧嘩してた。
  2.THE LA'Sを観てた。
 こんなところですよね?その場にいた僕が誓って言います。
 彼らはちょっと定刻を遅れたけど、ほぼ定刻通りにステージ入りしてました。でも機材に電源を入れたら電気が落ちたんです。その間、みんな落ち着いてピースフルな雰囲気で、もちろん喧嘩もなく、ノエルはギター弾いてて、ずっと全員でバンにいたの。俺はその時、なんていい人たちなんだと。
 でも、少し遅れて入ったから…一曲くらい聴いてから来たのかもね(笑)」
オアシス史が変わる真相です!なんと!リアムが尊敬する先輩バンドTHE LA'Sを観てたから1時間遅れた訳ではなかった…!!



感想:
あっと言う間の二時間でした。
曲の解説から、オアシス史の定説を覆すエピソードまで、オアシスファンならば、よだれを垂らしそうになる裏話が満載です。
一体いくらなの?という高価な機材で、すばらしい音響で聴いた『オアシス』こと『DEFINITELY MAYBE』のリマスター盤。
素晴らしかったです。掛け値なしに素晴らしかったです。
音の一つ一つがはっきりと立ち上がり、まるでメンバーが目の前にいるようでした。目を瞑ると二十歳になるかならないかのリアムがマイクの前に立っている様子が浮かぶよう!
私はノエルのことがとても好きなんですが、新しい姿のオシスナンバーからは、当時のノエルのヒリヒリした焦燥感や、音楽への情熱、ギターへの変わらぬ敬愛が改めて実感できました。
妹沢さんもトークショーで仰ってましたが、ノエルはマンチェスターの何もない郊外で、アル中の父親に兄弟の中でボコボコにされながら育ち、中学も中退し、そんな中で彼にとっての音楽がどれだけの希望であり、救いだったことでしょう。負の力を天賦の才で音楽作品へと昇華して、彼は素晴らしい作品を生み出しまし、世界中を熱狂させました。
私が彼を好きなのは、まさにこういうところなのです。
ツンデレで皮肉屋で商売人で、おまけに長男ポール曰く「子供の頃から虚言癖の気があった」ノエルはインタビューでも、なかなか偽らざる本心を語りません。そんな彼が心の内を吐露する場所、それは歌詞です。
歌詞ではノエルが孤独や不安を吐露したり、身近な人への愛を素直に表現したりします。

我々女子オアシスファンがお姉さんのように慕っていた、妹沢奈美さんが「歌詞にでてくるSUNとは音楽なのでは?」という観点から書いているという日本版ライナーノーツ…必見です!
妹沢さんの師匠のような存在である増井修さんのオリジナルと並んで収録されるので「震えながら書いた」そう。
本当に未収録音源が素晴らしいので、オアシスファンにはデラックス版がおすすめです。

 


2014/4/30(2017/1/2 再掲)